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重陽の節句


 

 南(じょなん、注:河南省)の桓景(かんけい)は道士の費長房(ひちょうぼう)の弟子である。
 ある時、費長房が桓景に言った。
「九月九日、そなたの家は災難に見舞われようぞ。急ぎ故郷に戻り、家族に嚢(ふくろ)を作って、茱萸(かわはじかみ)の実を入れて腕に結わえ付けさせよ。それから山に登って菊花酒を飲むのだ。そうすれば災難から免れようぞ」
 桓景は急いで故郷に戻った。九月九日になると、師の言葉通りにして山に登った。夕刻、山を降りてみると、果たして家に残しておいた鶏や犬、牛、羊等の家畜がすべて死んでいた。
 後に桓景からこのことを聞いた費長房は、
「それはそなた達の身代わりになったのだ」
 と言った。

 後世の人々が九月九日に山に登って菊花酒を飲み、女達が茱萸を嚢に入れて身に付けるのは、桓景から始まったものである。

(六朝『続斉諧記』)