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曹操の墓(一)


 

 河(しょうが、現河北省)の上流に七十二の塚がある。言い伝えによれば、曹操のニセ塚だという。北人は毎年、祭壇を築いてこれを祭っている。
 范成大が金へ使者として赴いた際、この近くを通った。その詩にいう。

  一つの棺にどうして塚がたくさんあるのやら
  誰かまた貴公のようにそむくとでもいうのかね
  荒夷(あらえびす)どもは毎年祭壇を築いて貴公を祭る
  何事にもよき理解者というものがあるんだな

 この四句には二つの意味が含まれている。絶妙といえるであろう。

(宋『鶴林玉露』)