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土 龍


 

 の義熙年間(405〜418)のことである。江陵(こうりょう、現湖北省)に趙婆やという酒屋を営む老婆がいた。

 ある日、その酒屋の土間が突然隆起した。不思議に思った趙婆やが酒を注いだところ、土の中から驢馬のような頭をしたものが顔を出した。以来、超婆やが朝晩酒を注いでやると、この驢馬のようなものは顔をのぞかせるのであった。

 しばらくして、趙婆やが死んだ。葬儀のために隣人が酒屋に入ると、地中からオンオンと泣き声が聞こえてきた。掘り返してみると、土中でうごめくものがある。大きさもよくわからないままに、それは地中深くに姿を消した。

 俗にこれを土龍(どりゅう)というそうである。

(六朝『異苑』)